星のお姫さま 35
車に乗り込んだサユリはストーカー男を見た。
男はサユリ達を見ながら、何かを待っているようだった。
「じゃ、行きますよ」とドライバーの男が二人に声をかける。
「お願いします」とサユリが返した。
車は走り出したが、ストーカー男の視線はサユリ達の車を見
ているようだった。
マキは車に乗った瞬間、サユリの胸に顔をうずめてかがみこ
んだ。
そんなマキを見ていたサユリは、マキの事が本当に可哀想に
なってしまった。
車はロータリーを出て国道にさしかかった。
その時サユリはドライバーの男に
「ね。今日マキちゃん予約入っている?」
と聞いてみた。
するとドライバーの男は「わかんないっすね。確認してみます
?」と聞いてきた。
サユリは「お願いします」と言って確認してもらう事にした。
ドライバーの男は携帯電話で、確認をとった。
すると「マキさん、一発目で予約あるみたいっすね」と言った。
サユリとマキの不安は的中した。
二人は“間違いなくあのストーカー男だ!”と思った。
マキの震えはより激しくなっていった。
サユリは力いっぱいマキを抱きしめて「大丈夫。大丈夫だから
ね」と繰り返しマキに言った。
そして車は店に着いた。
サユリは「マキちゃん。行こう。安心して、ここはマキちゃんの
味方しかいないから」と諭すように言った。
一言も言葉を発さなかったマキが力ない声で
「うん」
と言った。
二人は車を降りて、店へ入って行った。
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