星のお姫さま 31
サユリにはマキの辛さが正直よく分かっていなかった。
サユリ自身ストーカー被害にあった事がないからだ。
ただ、同じ職業の人間としてストーカー被害にあった時の気持
ちの辛さはなんとなく分かっているつもりではあった。
「マキちゃんさ、明日は出勤する?」
「う~ん・・・。正直考え中・・・」
「明日、出勤しようよ。私マキちゃん迎えに行くから一緒に行こう」
「サユリさんにそこまでしてもらう理由がないよ・・・」
「いいって!気にしないで。私だっていつそういう事になるか分
からないし、私にできる事は何でもしたいの」
サユリはマキの両手をとってそう言った。
「サユリさん・・・。ありがとう・・・」
「当欠の事も一緒に謝るから心配しないで大丈夫!」
サユリはそういって、右手の親指を突き出した。
マキはうつむいていた顔を少し上げ、同じポーズで返した。
「じゃあ、マキちゃん明日電話するね」
「うん。本当にありがとう・・・」 マキは少し涙ぐんでいた。
「水臭いじゃない。もしストーカーがいても私が守ってあげるから
ね。それじゃね。帰りは大丈夫?」
マキは美由紀の事を見て 「うん。今日は多分大丈夫だと思う」
と言った。
「なにかあったらすぐ電話してね。じゃあ、美由紀。お姉ちゃん
に挨拶して」 そう言ってサユリは美由紀の肩に手をかけた。
「お姉ちゃん。またね!バイバイ」 そう言う美由紀にマキは笑顔
で「またね!バイバイ」 と手を振った。
「じゃあね、マキちゃん」
サユリはそう言って美由紀とエスカレーターで降りていった。
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