星のお姫さま 29
「マキちゃん?」
サユリはエスカレーターですれ違う時に言った。
「えっ?サユリさん?」
マキも驚いた表情でサユリを見た。
「マキちゃん。上がった所で待ってて」
「うん」
二人は偶然にも会う事ができた。
サユリは驚きとうれしさが入り混じった、なんとも言えない気持
ちだった。
「ママ、あの人誰?」 美由紀がサユリに聞いた。
「あの人はママのお友達。美由紀、ママお友達と少しお話した
いからちょっといい?」
「うん」
サユリは反対側のエスカレーターに乗って、マキのいるフロア
へ向かった。
マキは、エスカレーターの踊り場にいた。
服装はいつも仕事の時とは違う感じで、あきらかに普段着とい
った感じだ。
「マキちゃん。どうしたの?何かあった?」
サユリの第一声だった。
「ごめんなさい。メールも電話もしなくて・・・」
「そんなのはいいけど。心配したよ」
うつむくマキを見た美由紀が言った。
「こんにちは」
その言葉を聞いたマキが笑顔で 「こんにちは」と返した。
サユリはマキの笑顔を見て少しホッとした。
「マキちゃん。娘の美由紀よ」
紹介された美由紀は軽く会釈をした。
「美由紀。お友達のマキちゃん」
マキは膝を曲げ、美由紀と同じ目線になって、こう言った。
「美由紀ちゃん。ママの事好き?」
すると美由紀は 「うん。大好き」と答えた。
美由紀とマキのやりとりを見たサユリはすごく心が温かくなっ
た気がした。
「ところでマキちゃん。ど~して当欠したの?」
サユリは単刀直入に聞いてみた。
「う~ん・・・。実は・・・」
マキが口を開いた。
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