星のお姫さま 28
この日は晴れていた。
いつも美由紀と会う時は、何かをすると決まっている訳ではな
い。食事をしたり買い物をしたりと普通の事をしている。
いつものように美由紀を迎えに行き、実家の近くのデパートへ
行った。この日は平日の昼と言う事もあってデパートは比較的
に空いていた。
「美由紀、何食べようか?」
「ママは何食べたいの?」
「ママはねぇ~・・・、何でもいいよ」
「美由紀も何でもいいよ」 美由紀が笑顔でそう言った。
こんなありきたりな時間をサユリは大切に感じていた。
離婚した事に後悔はしていないが、何の罪もない美由紀に
辛い思いをさせるのは、心が痛い思いでいっぱいだった。
二人はデパート内のレストランに入った。和・洋・中の揃っ
たレストランだ。
そこで遅めの昼食をとった後、デパートで買い物をした。
サユリは、せめてもの罪滅ぼしの意味で美由紀の欲しい物
は何でも買ってやりたいと思っているのだが、美由紀はあま
り欲しがる事をしない。
自分のしつけが正しかったとは思わないが、子供ながらに今
の環境が理解できているものだとサユリは思っていた。
結局、この日は美由紀の洋服を買っただけで買い物は終わっ
た。
買い物が終わると実家に戻り、夜まで一緒に過ごす。
サユリと美由紀は手をつないで、デパートのエスカレーターに
乗っていた。
その時、反対側のエスカレーターをマキが上がってきた。
| 固定リンク


コメント